マルボルクのドイツ騎士団の城

マルボルクのドイツ騎士団の城

マルボルクのドイツ騎士団の城

「ドイツ騎士団」は、中世に聖地であるパレスチナに巡礼するキリスト教の信者たちを護衛する目的および病院を設立する目的で設立された、ローマ・カトリック教会が公認した騎士修道会の一つ。英語名を「Teutonic Order」といい、その訳である「チュートン騎士団」としてもその名を知られています。その「ドイツ騎士団」が1309年、本拠地をマリーエンブルク(ドイツ語名・現在のマルボルク)に置いた後に「ドイツ騎士団」の本拠地として用いられたのが、ドイツ語でマリーエンブルク城と呼ばれる「マルボルク城」です。

当初は、バルト海沿岸地方を征服するための拠点として建設され、1274年に一応の完成をみています。その後、1308年にドイツ騎士団がグダニスクとポメラニアを征服するに至り、マルボルクは交通の要衝として、また攻守のかなめとして重要な地点となりました。騎士団のトップである騎士団総長がヴェニスからマルボルクに移り、騎士の数も増加、それに伴い、城も増築が重ねられました。

ドイツ騎士団と騎士団国家は14世紀~15世紀にかけて最盛期を迎えますが、ドイツ騎士団とポーランド・リトアニア連合軍との戦や、その後のポーランド王国との戦いで騎士団の勢力は弱まり、1457年には城はポーランド王に明け渡されています。1466年にはついに、ポーランド王国がドイツ騎士団に決定的な勝利をおさめ、一帯はポーランド王国の領地となりました。城や周辺地域は、その後、プロイセン王国やスウェーデンなどの支配下に入ります。第二次世界大戦では城に立てこもったドイツ軍とソ連軍との間に起きた戦闘により壊滅的な被害を被ってしまいますが、戦争終結後に一帯が無事ポーランドに戻るとともに、城もポーランドに戻り、現在もなお修復作業が続いています。

歴史の証人として、長い間周辺地域の激動の時代を見続けてきたマルボルク城は、1997年12月には「マルボルクのドイツ騎士団の城」として世界遺産に登録されました。

中世に建造された城としてはヨーロッパでも最大級といわれる規模を誇る城は、レンガ造りの建物が組み合わさってできています。

マルボルクのドイツ騎士団の城 基本情報

名称: マルボルクのドイツ騎士団の城
所在地: Starościńska 1, 82-200 Malbork, ポーランド
時間:5月1日~9月30日 9:00~20:00(内部は19:00まで)/ 10月1日~4月30日 10:00~16:00(内部は15:00まで)
   入場締め切りはそれぞれ30分前。季節や日によって変更有 詳しくはウェブサイトへ。
休み:元旦 イースター 諸聖人の日 クリスマス
見学時間の目安:
料金: 5月1日~9月30日 39.50 PLN(29.50 PLN 17:15~18:15) / 10月1日~4月30日 29.50 PLN(19 PLN 13:15~14:00)
備考: ガイド有 (英語ガイド11:30 am~ ドイツ語ガイド11:00 am~ ロシア語ガイド12:00 am~ )
ウェブサイト: http://www.zamek.malbork.pl/en

お出かけの際には必ず最新情報をご確認ください。

マルボルクのドイツ騎士団の城 地図