カルヴァリア・ゼブジドフスカは、ポーランドの南部クラクフ近郊にある4500人ほどの小さな町。町の規模としては取り立てて大きな町ではないですが、ポーランド中から年間100万人以上もの巡礼者が訪れるという、チェンストホーヴァにある「ヤスナ・グラ修道院」と共にポーランドにおける最も重要なカソリックの巡礼地の一つとして有名な場所です。その歴史の始まりは1600年。町の有力者であり、クラクフ県知事であったミコワイ・ゼブジドフスキという人物が、ツァー山(ジャル山・Żar)を、エルサレムにあるイエス・キリスト受難の丘「ゴルゴタ」に見立てて、その麓に小さな礼拝堂を自費で建てました。その後、数多くの礼拝堂が建てられ、次第にポーランド中から巡礼者がやってくるようになります。
ピラトの屋敷、カイアファの屋敷、アンナスの屋敷、最後の晩餐、キリストの昇天、聖墳墓、エルサレムの東の門など、イエス・キリストの受難に関連する聖地を模してそれぞれ配されたこの場所へ巡礼すれば、遠くエルサレムまで足を運ばずして聖地巡礼ができる場所として全土に知られるようになったためでした。ちなみに「ゴルゴタ」はラテン語で「カルウァリア Calvaria)」、この場所の名「カルヴァリア・ゼブジドフスカ」は、そこから取られたものです。
現在、この一帯にはシトー会修道院や聖母教会をはじめ、礼拝堂や小教会など、計42におよぶ聖地が点在しており、自然の美しさとバロック様式の建築物の美しさの調和が認められ、「カルヴァリア・ゼブジドフスカ: マニエリスム建築と公園が織りなす景観及び巡礼公園」として世界遺産に登録されています。
カルヴァリア・ゼブジドフスカ 基本情報
名称: カルヴァリア・ゼブジドフスカ
所在地:Bernardines Monastery Bernardyńska st. No. 46 34-130 KALWARIA ZEBRZYDOWSKA Małopolska / Poland ポーランド
時間:
休み:
見学時間の目安:45分~数時間
料金: PLN
備考:
ウェブサイト: シトー会修道院公式HP
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